リリース

2022.01.25 News リリース

CATs-QUICKが新型コロナウイルス感染症の第6波ピーク予測(東京都)を提供します

弊社代表三浦瑠麗が参加する民間有志チーム、CATs(Collective Analysis Teams, [旧称Collective Analysis Tracking System])は、新型コロナウイルス感染抑制と経済社会被害の抑制を両立することを目指し、調査分析・提言を行ってまいりました。第一波以後は、複数の感染シナリオとそれに合わせた経済社会被害の予測の重要性について提言したほか、第五波のピークアウト予測を行い、また日本経済団体連合会(以下「経団連」)が2021年11月に発表した提言「感染症対策と両立する社会経済活動の継続に向けて」に協力し、人流データと感染者数、緊急事態宣言の関係性などを分析しました。

国の政策判断、企業のリスク分析、決定支援にデータ分析を役立てるべく、今後は情報ベンダーである株式会社QUICK(本社:東京都中央区、代表取締役社長:髙見信三氏、以下「QUICK」)と提携し、ビッグデータ分析による第6波のピークアウト動的予測をリアルタイムで公開してまいります。QUICKの協力を得ることで、CATsが提供する動的予測を最新の状態でわかりやすく提供することができます。

足元では新型コロナウイルスのオミクロン株が流行していますが、各研究チームなど専門家の予測は様々な前提に基づいており、また予測時点で入手可能なデータも異なるため、東京都に関する予測をとっても、ピークアウト時期や最大の一日当たり新規感染者数の予測は非常にばらけています。(Figure 1)

Figure 1 東京都の感染推移に関するさまざまなチームの予測

新型コロナウイルス感染症の特徴は、感染の「波」が数次にわたって押し寄せる点、さまざまな要素が複雑に絡み合い、感染が拡大・縮小するところにあります。人々のちいさな行動変容や、ウイルスの季節的なふるまいなどが影響を与えているため、豊富な種類のビッグデータによる予測が適しています。CATs-QUICKによる予測を、従来予測と比べた時の最大の特徴は、日々更新される豊富なリアルタイムデータを反映する動的予測である点です。必要以上に経済社会活動を抑制することなく第六波を乗り切るため、東京都における感染のピークアウトを日次更新で予測していきます。

日々変わる人流や飲食店の予約状況、オンラインの検索やSNS等が映す市民の心理などを変数に加え、少数の限られた要素に過大なウェイトをおくことなく、動的予測を算出して提供します。(Figure2)

Figure 2 CATsによる東京都の新規感染者数「動的予測」

今回の波は例年のインフルエンザ流行時期に当たり、季節性の影響が大きいため、従来よりも「波は鋭角に立ち上がり、幅は狭くなる」と予想しています。足元では行動変容シグナルが点灯し始め、早めにピークが訪れる可能性が高まってきています。すでにピークアウトの兆候を示した各国の推移も参考になります。だいたい3か月の周期で感染が拡大・縮小していることが分かりますが、日本よりもはやくオミクロン株が流行し始めた国や地域のデータを今後もリアルタイムで更新していきます。(Figure 3)

Figure 3 ピークアウトの兆候を示した10か国の傾向

 

*CATs(Collective Analysis Teams)コアメンバー:三浦瑠麗、阿部博史氏、北村慎也氏

*CATsのピーク予測は下記、QUICK Money Worldサイトでもご覧いただけます。

*経団連提言の参考資料への分析協力は以下ウェブサイトをご参照ください。

https://www.keidanren.or.jp/policy/2021/101_shiryo.pdf